未知なる可能性を秘めたバイオマス資源で地球の未来を変えていく
株式会社 バイオマスレジン南魚沼
近年、地球環境の保護と石油に代わるエネルギー資源としてニュースで取り上げられたり、各メディアで目にする機会が増えたバイオマス資源。国際サミットで採択されたSDGs(エスディージーズ)「Sustainable Development Goals(持続可能な開発目標)」を実現する上でも大変注目されている分野です。

バイオマスレジンホールディングスの傘下であるバイオマスレジン南魚沼は、バイオマス資源の中でも特に「非食用米」と呼ばれる、廃棄米や精米の過程で出来るくず米や砕米など食用には適さないお米を主原料としたバイオマスプラスチック樹脂を製造・販売しています。

全国有数の米どころである南魚沼市から国産バイオマス資源を作り、日本全国そして世界へ広めていくという揺らぎない信念の元、バイオマスレジンのパイオニア企業として躍進を続けており、その勢いは留まることを知りません。

今回お話を伺ったのは、バイオマスホールディングスと株式会社バイオマスレジン南魚沼の執行役員CFO兼経営企画室長を兼任されている、奥田真司氏。ここ南魚沼市で事業をスタートさせた理由、そしてグループ全体の目指すべき未来について非常に奥深いお話を聞かせていただきました。
ー会社設立の経緯について教えてください。

「当社代表である神谷は、バイオマスという言葉が普及する以前から生物由来のプラスチック樹脂に着目し、他社が製造した製品の仕入れ・販売を行っていました。しかしながら極めて重要な製品の品質や供給体制が安定しないという課題がぬぐえずにいました。ならば製造から自社で行おうと決意し、製造拠点を構えることになったのです。
お米を主原料とするにあたり、全国でコシヒカリの生産量トップを誇る新潟県南魚沼市に白羽の矢が立ちました。またこの地域は昔から豊富な雪解け水を利用した銘酒が数多く生みだされ、酒どころとしても知られています。バイオマスレジンの原材料には、日本酒製造の過程で発生する削り粕も米粉として利用することが可能です。原料を仕入れやすい環境にあり、生産拠点として最適の地である南魚沼市で工場建設がスタートし、2017年株式会社バイオマスレジン南魚沼が設立、翌年には製造ラインが本格的に稼働したのです」
世間では脱プラスチックが叫ばれ、環境問題への意識が高まったことでの相乗効果もあり、「バイオマスプラスチック樹脂」への需要は飛躍的に拡大しました。石油由来のプラスチックと比べ、コストや成形性、強度などがほぼ同等であり、安全性が高いことから、赤ちゃん向けの玩具をはじめ、自治体指定ごみ袋、レジ袋、カトラリー、ピンバッジ、食品トレーなど様々な製品に加工されています。
現在、南魚沼市の指定ゴミ袋はお米の含有率10%の「ライスフィルム」を使用され、順次六日町地域・塩沢地域・湯沢町へと供給を開始しています。またレジ袋有料化に伴い全国の郵便局で使用されるレジ袋にもお米含有率30%のバイオマスレジンが採用され、私たちの身近な生活にバイオマスレジンの製品が浸透してきています。

近年では震災による被害を受けた浸水米の無償引き取りを行ったり、お米以外にも木粉、竹、竹炭などの植物原料や食品加工メーカーから排出される廃棄品を原料に変える取り組みを行っており、事業を通して農業生産者を救い、フードロス削減にも貢献しています。

こうした製品をより多くの方に知っていただき、世の中に広めていけるように、バイオマスレジン南魚沼では地元の学校への広報活動も積極的に行っています。

「小学生から高校生まで幅広い年齢層の子供たちを対象に、環境問題やバイオマスプラスチックについて学んでいただいたり、私たちの取り組みや製品を知っていただくために出前授業を行っています。先日は、出前授業を行った小学校の生徒さんから、感謝と感想のお手紙をいただきました。こうして触れ合った子供たちの中から、バイオマスレジンの将来を担う人材が出てきてくれることを願っています。また家に帰ってご家族に授業の内容を話してもらうことで当社のことを知り、一人でも多くの人に応援していただきたいですね」
(浦佐小学校の皆さんからいただいたお手紙)

地域の人たちに根差した活動を通し、南魚沼市になくてはならない企業としての存在感を高めているバイオマスレジン南魚沼。これまでは樹脂の素材を創る製造がメインでしたが、今後は「米」自体の生産にも携わっていきたいといいます。

「地元農家の方たちと協力して、実際に南魚沼市で田んぼを借りて工業用途の米づくりを行い、そのお米を使って樹脂を作りました。今後は地元の成型メーカーとも連携してすべてが南魚沼産クオリティのバイオマスレジン製品を手掛けていきたいですね」

スピード感を持った新しいチャレンジが地域経済を活気づけ、米どころ南魚沼市の新たな価値創造へと繋がっています。
【日本全国、そして海外に向けて多様なビジネスモデルを展開】
―バイオマスレジンホールディングス全体における今後の展望についてお聞かせください。

「具体的に進んでいる計画としては、熊本県で地元企業と共同で合弁会社を立ち上げており、来夏には工場稼働を予定しています。また福島県浪江地区に工場を作り、お米の生産を始める予定です。震災により甚大な被害を受け、10年間も放置されたままになっている土地を開拓し、まずは工業米の生産を通して土壌を再生していくお手伝いが出来ればいいなと思っています。
また海外展開も進めており、すでに中国の一企業に当社の生産設備と技術のノウハウを販売しています。定期的に技術指導を行いながら、現地でバイオマスレジンを生産できる体制を作っていきます。日本だけでなく、お米文化が根付いている東南アジア諸国に私たちの技術を伝えていきたいと考えています」
グループ全体が見据える先は、“世界”。日本の農業を守り、地球環境の未来を変えていくことの出来る企業として、飽くなき挑戦が始まっています。
【多様な人材が混ざり合い相乗効果を生む。個の価値を活かしてグローバルに活躍してください】
バイオマスレジン南魚沼では地元の方を中心に、農業、営業、介護、製造職など様々な分野から転職されてきた方が活躍されています。

「代表の神谷は日頃からインクルージョンという言葉をよく使います。プラスチックにお米を混ぜることにより新たな価値が生まれたのと同じように、色んな人材が混ざり合うことで相乗効果を生み、それが会社としての強みになります。たとえば営業を経験してきた方は、今後取引企業様との折衝業務で経験が活かせますし、製造職に携わってきた方ならば製造現場で実力を発揮することが出来ます。知識よりも、個人の経験をどう会社に活かせていけるかが大切です。
私たちは、立ち上げたばかりの小さな会社ですが、年間2000~3000トンの安定した国産バイオマスプラスチックを生み出すことのできる、国内で他に類を見ない企業だという自信とプライドがあります。事業を通して南魚沼市を盛り上げていくことはもちろんのこと、世界に目を向けたビジネスを展開しています。世界に向けてダイナミックに仕事をしたい方にぜひ活躍してほしいですね」

日本の農業と地球環境を守るために。力を集結して南魚沼市から「未来」を変えていきましょう。共に世界を目指せる方をお待ちしています。

2020/10/19 取材

働く人の声

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